2013年7月11日木曜日

流れるものと、流されぬもの  vol.002

一週間ほど前に、西にある系列のアジトに行った。

そこで行われる取り組みを見学するためだ。

俺が人生で一度でいいからやってみたいと願うもの。

それは、



流しそうめん。



憧れるぜ、流しそうめん。

流してみたいし、流されたものをすくいたい。

清涼感あふれる竹、キラキラ光る流水、そうめんが流れる遊び心、はしゃぐ浴衣美女。

うぉー!やってみたい!



恐る恐る提案する。

すると、やってみる方向に。

ありがとうございます。

だけどここは高齢者施設。

諦めなければいけないこともあります。

清涼感あふれる竹 → 竹はカビが生えるので、金属かプラスチック製のもので。

キラキラ光る流水 → 室内で実施なので、お水はジャブジャブ使えません。

はしゃぐ浴衣美女 → ………。



だがしかし、諦めるものがあるだけではない。

遊び心はそのままに、キラキラと光る利用者様の笑顔を目指して。

うっし、やってみよう。



そのための見学に行ってきた。

西のアジトでは、ちょくちょくやっているらしい。

準備の様子から、パチパチと写真を撮らせていただく。

施設長はじめ、職員の皆様、お忙しいなか本当にありがとうございました。



そして始まる流しそうめん。(アジトでは「そうめん流し」と呼んでいた)

流れるそうめん。

失速して途中で止まる。

なるほど、そこそこ水もいるわけね。

食べることに集中したり、気持ちが他のところに行ってしまうと、

誰にもすくわれることなく、そうめんがゴールする。

そのゴールしたそうめんを小さいザルで受けまくる俺。

なかなか忙しい。



そうめんがひと段落すると、次に流れてきたのはプチトマトと葡萄。

コロコロと、流れるというよりも転がり落ちてくる。

転がり始めから途中にかけての位置にいる利用者様は、箸や手を使ってゲットすることができるが、

竹の途中を過ぎたあたりから、トマトと葡萄に加速がついて、すごいスピードで転がり落ちていって、

川下にいる人たちは誰も取れない。

ゴールしてきたトマトと葡萄を、せっせと川下の利用者様にお配りする。「はい、どうぞ~」



あっという間に楽しい時間は過ぎ、そろそろお開きか、と思い始めた頃にそれは現れた。

そうめん、プチトマト、葡萄の次に現れたのは、Sサイズくらいのミカン。

いや、ミカンのような柑橘類だな。黄色かったし。

子どものグーよりも大きい。

それを竹の出発点に置く。

竹の幅ギリギリ。

「はい、いきますよ~」と言うが、転がらない。

ちょっと無理やりに押しながら転がしていく。

すごい、全然流れないのにゴリゴリ押していく、なんというチャレンジ精神。


やはり柑橘系が好きなのは女性の利用者様。

目の前に来たらパッと取られる。

「次いきますよ~」

第二弾も登場。ゴリゴリ進んで行き、誰かが取られる。

この、流すには大きすぎる柑橘系も、引き受け手が現れた以上は成立。

うーむ、すごい。

ある意味、ハードボイルドや。



今回の見学で得た経験を、ホームアジトで活かしてやろうじゃないの。

わくわくするぜ。



以上だ。
Goodnight & Goodluck


1 件のコメント:

  1. 流しそうめん、すくってみたいです。

    いやしかし、もはや流しそうめんの域は超えておりますな。
    来年は一体何が流されるのでしょうか。楽しみです。

    返信削除